小学生の子どもが不登校になると、保護者は「何を考えているの?」「どうして理由を話してくれないの?」「家でゲームばかりしていて本当に苦しいの?」と悩みます。
けれど、不登校の小学生の気持ちは、大人が思う以上に複雑です。学校に行けない罪悪感、友達関係への不安、勉強の遅れへの怖さ、朝になると体が動かない感覚、親を心配させたくない気持ちが重なり、本人にも理由をうまく説明できないことがあります。
この記事では、「不登校 小学生 気持ち」と検索している保護者に向けて、不登校の小学生が抱えやすい本音、家での過ごし方、ゲームとの向き合い方、親が仕事で家にいない場合の対応、親の苦しみや限界感への対処、学校や支援機関とのつながり方を解説します。
この記事の結論
不登校の小学生は、「学校に行きたくない」と言いながらも、心の中では「行けない自分はだめだ」「友達にどう思われるだろう」「親に迷惑をかけている」「理由を聞かれても自分でもわからない」と葛藤していることがあります。
親が最初にすべきことは、登校を急がせることではなく、子どもの気持ちを理解しようとする姿勢を見せることです。「どうして行けないの?」と問い詰めるより、「今は言葉にできなくても大丈夫」「学校に行けるかより、安心して過ごせることを大事にしよう」と伝えるほうが、子どもは少しずつ本音を出しやすくなります。
家庭で意識したいポイントは、次の5つです。
- 学校に行けないことを責めない
- 理由を無理に聞き出さない
- 家で安心して過ごせる時間を作る
- ゲームや動画をすぐ悪者にしない
- 親だけで抱えず、学校や専門機関につながる
文部科学省は、不登校支援について、学校に登校するという結果のみを目標にするのではなく、児童生徒の社会的自立を目指す必要があると示しています。小学生の不登校でも、目標は「早く学校へ戻すこと」だけではありません。まずは、子どもが安心を取り戻し、自分に合う学びや居場所につながることが大切です。
不登校の小学生が抱えやすい気持ち
小学生は、自分の気持ちを大人のように整理して説明することがまだ難しい時期です。そのため、親から見ると「何も考えていない」「ただ家にいたいだけ」に見えることがあります。
しかし、内側では次のような気持ちが動いていることがあります。
学校に行けない自分を責める罪悪感
不登校の小学生は、学校に行けない自分を責めていることがあります。
「みんなは行っているのに、自分だけ行けない」
「先生や親に迷惑をかけている」
「休んでいる自分は悪い子なのでは」
このような罪悪感は、真面目な子ほど強くなりやすいです。家でゲームをしているように見えても、心の奥では「本当は行かなきゃ」と感じている場合があります。
親が「早く行きなさい」「いつまで休むの」と言うと、子どもの罪悪感はさらに強くなります。まずは「休んでいるあなたが悪いわけではない」と伝えることが、回復の土台になります。
友達やクラスへの不安
小学生にとって、友達関係は学校生活の大きな割合を占めます。
いじめほど明確でなくても、からかわれた、仲間に入れなかった、グループの空気が合わない、休み時間に一人になる、SNSやオンラインゲーム上で嫌なことがあったなど、小さな出来事が不安につながります。
本人は「友達と何かあった?」と聞かれても、うまく説明できないことがあります。特に、相手を悪者にしたくない子、親を心配させたくない子、先生に伝わるのが怖い子は、本音を隠しがちです。
勉強についていけない不安
小学生の不登校では、勉強のつまずきも大きな気持ちの負担になります。
授業がわからない、宿題が終わらない、漢字や算数が苦手、発表で間違えるのが怖い。こうした不安が続くと、学校そのものが「できない自分を見せる場所」になってしまいます。
勉強の遅れが心配な場合は、すぐに量を増やすより、本人が安心して取り組める小さな課題から始めることが大切です。詳しくは「不登校で『勉強しない』。再開のきっかけと心の守り方」へ内部リンクすると、この記事では重複を避けられます。
朝になると体が動かない緊張
不登校の小学生は、朝になると腹痛、頭痛、吐き気、だるさ、涙、無気力が出ることがあります。
厚生労働省の子どものメンタルヘルス情報でも、ひきこもりや不登校では、発熱、頭痛、腹痛、吐き気、食欲不振、倦怠感、めまい、不眠、無気力、イライラ、集中力低下、憂うつ感などが見られることがあるとされています。
つまり、朝の体調不良は「仮病」や「甘え」とは限りません。学校に行くことを考えた瞬間に、心身が強い緊張状態になることがあります。
親にも言えない本音
子どもは、親を信頼していないから話さないとは限りません。
むしろ、親が大切だからこそ「心配させたくない」「悲しませたくない」「言ったら怒られるかもしれない」と考え、本音を隠すことがあります。
また、小学生は自分でも気持ちを整理できず、「理由はわからない」「別に」としか言えないこともあります。理由を話さないからといって、何も困っていないわけではありません。
「大丈夫」と言う子ほど苦しいことがある
不登校の小学生の中には、親に「大丈夫」と言いながら、内側では強い不安を抱えている子がいます。
大丈夫と言う子に多い特徴は、次の通りです。
- 親の顔色をよく見ている
- 迷惑をかけたくない気持ちが強い
- 真面目で我慢強い
- 先生や親に褒められたい
- 自分の弱さを見せるのが苦手
- 家では元気に見える
「大丈夫」と言われたら、安心したくなります。ただし、腹痛や頭痛、睡眠の乱れ、表情の変化、ゲームへの没頭、会話の減少がある場合は、言葉だけで判断しないほうが安全です。
親は「大丈夫なら学校に行けるよね」ではなく、「大丈夫って言ってくれてありがとう。でも、つらい時は言っていいよ」と返すと、子どもが本音を出しやすくなります。
不登校の小学生の家での過ごし方
不登校の小学生にとって、家庭は回復のための安全基地です。
ただし、家での過ごし方に正解はありません。最初から理想的な生活リズム、勉強、運動、家事、読書をそろえようとすると、子どもにも親にも負担がかかります。
最初の目標は、次の3つで十分です。
- 安心して眠れる
- 食事や水分がとれる
- 家で責められずに過ごせる
少し落ち着いてきたら、短い散歩、工作、料理の手伝い、植物の水やり、ペットの世話、オンライン学習、読書など、子どもが「少しできた」と感じられる活動を入れていきます。
ゲームや動画ばかりなのは悪いこと?
不登校の小学生が家でゲームや動画ばかりになると、親は不安になります。
「学校に行けないのにゲームはできるの?」
「このまま依存になるのでは?」
「取り上げたほうがいいのでは?」
そう感じるのは自然です。
ただし、ゲームや動画は、心が疲れている子にとって一時的な安心の場所になっていることがあります。外の世界で傷ついた心を、刺激をコントロールできる世界で休ませている場合もあります。
一方で、昼夜逆転や食事抜き、暴言、課金トラブル、家族との会話の断絶がある場合は調整が必要です。
おすすめは、いきなり禁止することではなく、子どもと一緒に小さなルールを作ることです。
- 寝る1時間前は画面を閉じる
- 朝一番は動画を見ない
- 食事中はゲームを休む
- 1日1回は家族と短く話す
- できれば外の光を浴びる時間を作る
ゲームを悪者にするより、「安心の場所は残しつつ、生活が壊れないように整える」という姿勢が大切です。
親が仕事で家にいないときの不安
「不登校 小学生 親 仕事」と検索する保護者は、子どもを家に残して働くことへの不安を抱えています。
小学生を一人で長時間過ごさせることに心配がある場合は、家庭だけで抱えず、学校や地域の支援を組み合わせる必要があります。
検討したい選択肢は次の通りです。
- 担任や養護教諭と定期連絡する
- スクールカウンセラーに親だけで相談する
- 教育支援センターや適応指導教室を確認する
- フリースクールやオンラインの居場所を調べる
- 祖父母や親戚に短時間だけ見守りを頼む
- 民間のオンライン学習や家庭教師を検討する
- 在宅勤務や勤務時間の調整が可能か職場に相談する
親が仕事をしていることは、悪いことではありません。大切なのは、子どもを一人で孤立させない仕組みを少しずつ作ることです。
不登校の子を持つ親の気持ち
不登校は、子ども本人だけでなく、親の心にも大きな負担をかけます。
「私の育て方が悪かったのでは」
「このまま将来どうなるのか」
「仕事中も子どものことが気になって苦しい」
「周囲に相談できない」
「正直、気が狂いそう」
こう感じる保護者は少なくありません。
特に母親は、学校との連絡、家での対応、勉強の遅れ、親戚や周囲の目を一人で背負いやすく、「不登校 母親 うつ」と検索するほど追い詰められることがあります。
親が限界になると、子どもへの声かけも強くなり、親子関係がさらに苦しくなることがあります。だからこそ、親自身の支援も必要です。
親ができるセルフケアは、次の通りです。
- 親だけでスクールカウンセラーに相談する
- 教育相談所や自治体窓口に連絡する
- 不登校の親の会につながる
- 信頼できる人に状況を共有する
- メンタルケアアプリやオンラインカウンセリングで気持ちを整理する
- 不眠や抑うつが続く場合は医療機関に相談する
子どもを支えるには、親にも支えが必要です。親が休むことは、子どもへの支援を放棄することではありません。
親がやってしまいがちなNG対応
不登校の小学生に対して、親が悪気なくしてしまう対応があります。
理由を問い詰める
「なんで行けないの?」と何度も聞くと、子どもは答えられない自分を責めます。
理由がわからない時期は珍しくありません。まずは「今は言葉にできなくても大丈夫」と伝えましょう。
すぐ登校を目標にする
「明日は行こう」「給食だけ行こう」と約束させることが、子どもにとってプレッシャーになる場合があります。
登校の目標を作る前に、睡眠、食事、安心感、親子の会話を整えることが必要です。
勉強の遅れを責める
不登校になると、親は勉強の遅れが心配になります。しかし、心が疲れている時期に勉強を強く迫ると、学習そのものへの拒否感が強まることがあります。
親が自分を責め続ける
「私のせいでこうなった」と親が苦しみ続けると、子どもは「自分のせいで親が苦しんでいる」と感じることがあります。
不登校は、学校、人間関係、家庭、本人の特性、生活リズム、心身の不調など、複数の要因が絡み合って起こります。親だけが原因ではありません。
子どもの気持ちに寄り添う声かけ
声かけは、正しい言葉を探すより、安心が伝わることが大切です。
使いやすい言葉は次の通りです。
- 学校に行けないあなたが悪いわけではないよ
- 今は理由がわからなくても大丈夫
- 話したくなったら、いつでも聞くよ
- あなたのペースで大丈夫だよ
- 学校に行くことより、元気でいてくれることが大事だよ
- 今日は眠れた?ごはん食べられそう?
- できたことを一緒に喜ぼう
- お母さん・お父さんも一人で抱えないようにするね
反対に、避けたい言葉は次の通りです。
- いつまで休むの?
- みんな行っているよ
- 甘えているだけでしょ
- 勉強しないならゲーム禁止
- 将来どうするの?
- 理由を言わないと助けられないよ
子どもは、親の言葉だけでなく、表情や空気も感じ取ります。完璧でなくて大丈夫です。まずは、責めない時間を増やすことが大切です。
相談先:親だけで抱え込まない
不登校の小学生の気持ちを理解しようとしても、家庭だけでは限界があります。
相談先は、次のように複数あります。
| 相談先 | 相談できること |
|---|---|
| 担任 | 学校での様子、欠席連絡、課題量の調整 |
| 養護教諭 | 体調不良、保健室登校、学校内の安心場所 |
| スクールカウンセラー | 子どもの気持ち、親の不安、学校との橋渡し |
| スクールソーシャルワーカー | 家庭・福祉・学校の連携 |
| 教育支援センター | 学校以外の学びや居場所 |
| フリースクール | 安心できる第三の居場所、学習や活動 |
| 小児科・児童精神科・心療内科 | 頭痛、腹痛、不眠、不安、抑うつなど |
厚生労働省も、不登校の場合は適応指導教室、フリースクール、スクールカウンセラー、教育相談所などの社会資源があり、本人が相談に行きたがらなくても、親の会などに参加して家族が社会とつながることが大切だと示しています。
医療機関に相談したほうがよいサイン
次の状態がある場合は、学校だけでなく医療機関への相談も検討してください。
- 頭痛や腹痛が長く続く
- 眠れない、起きられない状態が続く
- 食欲不振がある
- 強い不安や緊張が続く
- 無気力が強い
- イライラや暴言が急に増えた
- 自傷行為がある
- 「消えたい」「死にたい」と言う
- 親が家庭で抱えきれないと感じる
自傷や「消えたい」という言葉がある場合は、様子見にせず、子どもを一人にしないでください。緊急性があるときは、救急、地域の医療機関、公的な相談窓口につながることが必要です。
よくある質問
不登校の小学生はどんな気持ちですか?
学校に行けない罪悪感、友達関係への不安、勉強の遅れへの怖さ、親に迷惑をかけている感覚、理由を説明できない苦しさを抱えていることがあります。家で元気に見えても、内側で葛藤している場合があります。
不登校の小学生が理由を話さないのはなぜですか?
自分でも理由がわからない、言葉にする力がまだ育っていない、親を心配させたくない、怒られるのが怖いなどの理由があります。話さないからといって、困っていないわけではありません。
家でゲームばかりしているのは甘えですか?
甘えとは限りません。ゲームや動画は、心が疲れた子にとって安心できる場所になることがあります。ただし、昼夜逆転や食事抜き、会話の断絶がある場合は、禁止ではなく小さなルール作りが必要です。
親が仕事で家にいない場合、どうすればいいですか?
学校、スクールカウンセラー、教育支援センター、フリースクール、祖父母や親戚、オンライン学習などを組み合わせて、子どもが孤立しない仕組みを作りましょう。親が働くこと自体を責める必要はありません。
不登校の子を持つ親が気が狂いそうなほどつらい時は?
親だけで抱えないでください。学校の相談窓口、教育相談所、親の会、カウンセリング、医療機関などにつながることが大切です。親の苦しみを軽くすることも、子どもへの支援になります。
母親がうつっぽくなったらどうすればいいですか?
不眠、食欲低下、涙が止まらない、何もできない状態が続く場合は、心療内科や精神科、カウンセリングなどに相談してください。母親だけが不登校の責任を背負う必要はありません。
小学生の不登校は将来に影響しますか?
適切な支援があれば、学習や人間関係を取り戻すことはできます。文部科学省も、不登校支援では登校だけでなく社会的自立を目指すことが重要だとしています。焦らず、本人に合う学びと居場所を探すことが大切です。
まとめ:不登校の小学生の気持ちを理解することが回復の第一歩
不登校の小学生は、「学校に行きたくない」という言葉の裏で、罪悪感、不安、緊張、疲れ、勉強への怖さ、友達関係の悩み、親を心配させたくない気持ちを抱えていることがあります。
子どもが理由を言えないのは、親を信頼していないからとは限りません。自分でも整理できないほど、気持ちが複雑になっていることがあります。
親ができる最初の支援は、「なぜ行けないの?」と追及することではなく、「今どんな気持ちでいるのか」を理解しようとすることです。安心して休める家庭環境を整え、ゲームや家での過ごし方を急に否定せず、必要に応じて学校、スクールカウンセラー、教育支援センター、フリースクール、医療機関と連携していきましょう。
不登校は、子どもや親の失敗ではありません。心が限界を知らせているサインとして受け止め、親子だけで抱えず、支援につながることが大切です。













